口元の前突(いわゆる「口ゴボ」)を改善するために、外科的な輪郭矯正手術である「上下顎セットバック+オトガイ形成」を検討する場合、当院では手術前にシミュレーションを行います。
シミュレーションとは、術前の顔写真やCTデータなどをもとに、手術によってお顔がどのように変化するかを予測し、術後のイメージ画像を作成することです。
骨切り手術は、手術後に仕上がりが気に入らなかったからといって、簡単に元の状態に戻せるものではありません。また、骨の形や位置を変える手術であるため、ダウンタイムも長くなる傾向があり、お仕事のお休みなども含めて、十分な準備が必要です。
そのため、「まずは試しに手術をしてみましょう」というわけにはいきません。手術を受けるべきかどうか、また、どの程度の変化を目指すべきかについて、術前に綿密なプランニングを行うことが大切です。
シミュレーションは、そのための重要な手段のひとつです。
上下顎セットバックの術前シミュレーションを行う目的
シミュレーション画像を作成することで、主に次の2点を検討しやすくなります。
① 上下顎セットバック+オトガイ形成が、ご自身に適した手術なのか
手術によって、口元や横顔が理想とする輪郭に近づきそうかを検討します。
② どの程度の変化を目標に手術を行うのか
口元の後退量や顎の位置など、どの程度の変化を目指すのかを、具体的な画像を見ながら相談できます。
もちろん、シミュレーション画像は実際の術後の仕上がりを保証するものではありません。しかし、術後のイメージを事前に共有し、手術の適応や目標を検討するうえで、大切な判断材料になります。
骨切り手術の流れについては、こちらの記事もご覧ください。
シミュレーション画像はどのように作成するのか?
シミュレーションを行う際には、まずCT検査などを通じて骨格の状態を確認し、必要に応じて3D骨格模型を作成します。
こうして得られた三次元的な骨格データをもとに、手術によって骨をどのように移動させるかを検討します。さらに、術前の顔写真と組み合わせることで、手術後のお顔の変化を予測した画像を作成します。
当院では、術後の変化を次の3段階に分けてシミュレーションしています。
- SB1:軽めの変化
- SB2:平均的な変化
- SB3:しっかりめの変化
複数のパターンを比較することで、ご自身の希望に近い変化を検討しやすくなります。
ただし、実際のお顔の変化は骨格だけで決まるものではありません。皮膚や脂肪、筋肉などの軟部組織も関係するため、シミュレーション画像と実際の術後の仕上がりが完全に一致するわけではありません。
実際の症例で見る3段階のシミュレーション
それでは、銀座フェイスクリニックで「上下顎セットバック+オトガイ形成」をお受けいただいた患者様の症例をご紹介します。
こちらの患者様は、上下顎セットバックとオトガイ形成に加えて、頬およびジョールファットの脂肪吸引も同時に行っています。

画像は、向かって左から右へ、次の順番に並んでいます。
Before → SB1+オトガイ前方移動 → SB2+オトガイ前方移動 → SB3+オトガイ前方移動
上段は正面、中段は側面から見た変化です。
下段は、術前の輪郭と術後の予測輪郭の違いを分かりやすくするために、Beforeの画像を青いシルエットにして、術後の予測画像に重ね合わせたものです。
このように、変化の程度を3段階で比較することで、口元や顎の位置がどのように変わるのかを、具体的にイメージしやすくなります。
シミュレーションをもとに手術方針を決定
シミュレーション画像をご覧いただきながら相談した結果、こちらの患者様は、しっかりめの変化であるSB3程度をご希望になりました。
また、口元が後退することで、相対的に頬まわりを含む下顔面のふっくら感が目立つ可能性も考慮しました。
そこで、上下顎セットバック+オトガイ前方移動に加え、頬およびジョールファットの脂肪吸引も同時に行う方針となりました。
このように、シミュレーションは単に術後の顔を予測するためだけのものではありません。
患者様が希望する変化を確認するとともに、口元や顎だけでなく、顔全体のバランスを考慮して手術計画を立てるためにも活用しています。
術前シミュレーションと実際の術後写真を比較
それでは、上下顎セットバック(SB3)+オトガイ前方移動のシミュレーション画像と、実際の術後写真を比較してみましょう。
なお、ここでひとつ注意していただきたい点があります。
シミュレーション画像は、上下顎セットバック+オトガイ前方移動を想定して作成したものです。一方、実際の手術では、口元が後退することによって頬まわりのふっくら感(下膨れ感)が相対的に目立つ可能性も考慮し、頬とジョールファットの脂肪吸引も同時に行っています。
つまり、実際の術後写真には、骨格の変化だけでなく、脂肪吸引による変化も反映されています。そのため、シミュレーション画像と実際の術後写真を比較する際には、この違いも踏まえてご覧ください。
スマートフォンでは上側、パソコンでは左側がシミュレーション画像です。スマートフォンでは下側、パソコンでは右側が実際のビフォーアフター画像です。
実際の症例写真については、手術料金やリスクなども含め、こちらの症例ページで詳しくご紹介しています。
シミュレーション画像は実際の仕上がりをどこまで予測できるのか?
今回の症例では、側面から見た口元や顎の変化について、シミュレーション画像と実際の術後写真に共通する傾向が確認できます。
一方、正面から見た変化については、骨格だけでなく、脂肪や筋肉、皮膚などの軟部組織も関係するため、側面に比べて予測が難しくなります。
私(奥田)のこれまでの経験では、実際の正面の仕上がりは、シミュレーション画像で予測した変化よりも自然な印象になるケースが多いと感じています。ただし、これはあくまでも私自身の臨床経験に基づく印象であり、すべての症例に当てはまるわけではありません。
そのため、正面のシミュレーション画像は、仕上がりを正確に予測するものではなく、術後の変化をイメージするための参考資料としてご覧いただきたいと思います。一方で、側面の画像だけでなく、正面の予測画像も併せて確認することで、術後のお顔全体の変化を、より具体的にイメージしやすくなると考えています。
なお、実際の術後の仕上がりは、シミュレーション画像と完全に一致するものではありません。腫れの程度や軟部組織の変化などによっても見え方は異なりますので、その点も踏まえてご覧ください。
まとめ|シミュレーションで手術の適応と目標を検討する
銀座フェイスクリニックでは、術前シミュレーションを通じて、上下顎セットバック+オトガイ形成が適した手術なのか、また、どの程度の変化を目標とするのかを、患者様と一緒に検討していきます。
骨切り手術は、術後に簡単に元の状態へ戻せるものではないからこそ、手術前に十分な検討を行うことが重要です。
口元の突出感や横顔のバランスが気になっている方、上下顎セットバックを検討しているものの、術後にどのような変化が得られるのか不安な方は、シミュレーションも含めてお気軽にご相談ください。
銀座フェイスクリニックの特徴

銀座フェイスクリニックでは、患者様一人ひとりの美しさを大切に、丁寧なカウンセリングと安心の施術を提供しています。院長は外科医として25年の経験を持ち、クリニックは11年間、女性の輪郭や小顔に関するご相談を多く受けてきました(2026年10月現在)。院長が直接カウンセリングを行い、患者様のご希望に合わせた施術を分かりやすくご説明します。安心してご検討いただけるよう心がけておりますので、どうぞお気軽にお問い合わせください。
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