受け口(反対咬合)の手術について
銀座フェイスクリニック院長の奥田です😀
軽度〜中等度の受け口(反対咬合)であれば、下顎骨全体を動かす大きな手術を受けなくても、侵襲度を抑えた【下顎セットバック+オトガイ形成】が選択肢になる場合があります。
下顎セットバック(ASO: anterior segmental osteotomy)とは、下顎左右の4番目を抜歯して、前歯6本分の歯茎の骨を後ろに下げる手術です。
同時に、オトガイ(顎の先端)をカットして後ろに下げたり、幅を狭くしてシャープにしたり(垂直骨切り)、長さを短くしたり(水平骨切り)していきます。(=オトガイ形成)
銀座フェイスクリニックにて「下顎セットバック+オトガイ削り(垂直骨切り&後方移動)」を行なった症例の Before→Afterをご覧ください。
ビフォーアフター症例写真
受け口(反対咬合)を改善するために【下顎セットバック+オトガイ形成(垂直骨切り&後方移動)】を同時に行った症例の Before → After です。
軽度〜中等度の受け口であれば、下顎骨全体を動かす大きな手術(SSROなど)を受けなくても、侵襲度を抑えた【下顎セットバック+オトガイ形成】が選択肢になる場合があります。
下顎セットバック+オトガイ形成(術前→術後3ヶ月)
【解説】軽度〜中等度の受け口(反対咬合)の手術
【下顎セットバック+オトガイ形成】は、軽度〜中等度の反対咬合(受け口)を改善する手術です。
下顎骨全体を動かすことのではなく、前歯6本分(唇の幅)に限局して、下歯茎の骨および顎先を後ろに下げて整えます。
反対咬合の治療方法として、【下顎セットバック+オトガイ形成】を選択する場合には、SSROなどの手術方法と比較した場合に下記のメリット・デメリットがあります。
メリット
◆ お顔全体のイメージを大きく変えてしまうことなく、コンプレックスに感じている部分に限局して改善することが可能です。
◆ 奥歯(5番目から後ろ)の噛み合わせが術前術後で変わらないので、術後の違和感が少なく、短期間で日常生活に復帰できます。
デメリット
◆ 下顎骨全体を動かす術式ではないので、ダイナミックな変化を得ることは難しいです。(軽度〜中等度の反対咬合には対応できますが、高度な場合は適応になりません。)
◆ 全体ではなく前歯6本分に限局した操作となるので、左右へのシフト(ずれ)や歪みを改善することは難しいです。
下顎セットバック|術後の経過・リスク
当院では、メリットだけでなく、リスクもしっかりお伝えしています。
術後の腫れ
術後は、しばらくの間、手術部位(お口周り)が腫れてしまいます。
腫れのピークは術後3日間くらいで、その間は軽快しません。
むしろ浮腫みなども伴って、やや腫れが増えて見えることも珍しくありません。
ピークを過ぎると、日毎に腫れは落ち着いていきます。
術後1週目には、マスクをすれば問題なく隠せる程度に改善します。
まだまだマスクをしないと腫れが目立つでしょう。
術後2週間が経つと、マスクを外しても、ほとんど腫れは目立たなくなります。
その後、2~3ヶ月くらいかけて、小さくなった骨格めがけて少しずつ皮膚がフィットしていきます。
ただし、フィット力には個人差があるため、術後のたるみが気になることもあります。
たるみが残った場合には、リフトアップ・脂肪吸引・脂肪溶解注射などで治療します。
術後の痛み
痛みの程度は、腫れの大きさとほぼ比例します。
最初の3日間くらいは、ややしんどいかと思います。(鎮痛剤を処方いたしますので、そちらで凌いでください。)
3日間のピークを過ぎると、日毎に痛みは軽快し、術後2週間くらいで落ち着きます。
感覚低下
術後には、しばらくの間、手術操作の範囲(前歯・歯茎・唇・頬や口周り)の感覚が低下します。
感覚低下は、術後日が経つにつれて少しずつ回復して、平均3ヶ月〜半年ほどかけてほとんど気にならないレベルにおさまります。
感染・血腫・縫合不全について
術後のリスクとして、手術部位の感染や血腫が発生する可能性があります。(1%未満)
感染とは、手術部位に細菌が入り込んで化膿してしまうことです。
血腫とは、手術部位に、自然吸収される許容範囲を超えて血液が溜まってしまうことです。
感染や血腫が発生すると、通常(約2週間)よりも腫れが長引いてしまったり、診察のために通院する日数が増えたりします。
いずれの場合も、軽度であればお薬で軽快しますが、程度が強かったり長引いたりすると、お傷が開いてしまう可能性があります。
そのようにお傷が開いてしまうことを縫合不全(ほうごうふぜん)と言います。
縫合不全を来たした場合は、お傷の洗浄などをしないと回復しないことがあり、さらに通院日数が増えてしまいます。
睡眠不足や栄養不足などがあると抵抗力が弱り、感染や血腫などが発生しやすくなりますので、術後はしっかり休養をとるように努めましょう。
顔面神経麻痺
ごく稀に(0.1%未満)、術後に顔面神経麻痺をきたす可能性があります。
顔面神経麻痺とは、左右どちらかの表情筋の動きが鈍くなってしまい、そのため表情の左右差が出ている状態です。
発生した場合の治療方法は、ビタミンB12製剤およびATP製剤の内服と、お顔を動かすリハビリです。
回復までの期間は、平均3ヶ月〜9ヶ月ほどになります。
まとめ|奥田院長コメント
銀座フェイスクリニック院長の奥田です😀
今回のコラムでは、【下顎セットバック+オトガイ形成】の Before→Afterをご覧いただきました。
受け口(反対咬合)の改善を希望していて、あまり大げさな変化にしたくない場合は、【下顎セットバック+オトガイ形成方法】が選択肢になります。
必ずしも、大きな手術=良い手術ではありません。大切なことは、ご自分の希望にマッチする手術を選択することです。
インターネットを検索しているだけでは、なかなかリアリティのある情報には辿り着かないものです。
銀座フェイスクリニックの無料カウンセリングでは、手術の方法やメリットだけでなく、限界やデメリットについてもしっかり説明いたします。
まずは一度、ご来院ください。
下顎セットバック+オトガイ削り|価格・費用
「モニター」とは、手術前後の経過写真を提供して頂けるお客様のことです。モニターでお受け頂けるか否かは、カウンセリング時に現在の状態を拝見してから判断させて頂きます。
通常価格 | 1,498,000円 (税込1,647,800円) |
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目隠しモニター (要審査) | 1,398,000円 (税込1,537,800円) |
全顔モニター (要審査) | 1,298,000円 (税込1,427,800円) |
全身麻酔 (必須) | 200,000円 (税込220,000円) |
術前検査 (必須) | CT 25,000円 (税込27,500円) 3D骨格模型 35,000円 (税込38,500円) 血液検査 15,000円 (税込16,500円) |
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